世界遺産カッパドキアの概要と背景
カッパドキアはトルコにある世界遺産であり、首都のイスタンブールからはかなり離れた位置にある。
正式な名称は「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩石群」で1985年に複合遺産として登録された。複合遺産とは、文化遺産の条件を満たしさらに自然遺産の条件も満たすことをさし、登録条件は①③⑤⑦を満たす。
簡単に説明すると、①人類の創造的資質や人間の才能、③文化的伝統や文明の存在に関する証拠、⑤独自の伝統的集落、⑦自然美や景観美、独特な自然現象、となる。
カッパドキアはキノコ形やラクダ岩など独特な形の岩が多い。洞窟聖堂や洞窟修道院も点在する。ここでは300万年前に火山の大噴火が発生し、大量の溶岩と火山灰が一帯を覆った。それらが堆積し、凝灰岩や玄武岩の層になり、長い月日の経過にて軟らかい凝灰岩が風雨によって侵食され、岩が複雑な形となり今のカッパドキアができた。歴史的にはキリスト教とイスラム教の侵略争いもあった(ex.イコン破壊運動)。ギョレメ渓谷(キリスト教徒たちが身を潜めた場所)が有名。現在36の地下都市が残っている(誰が、いつ、なぜつくったのかは不明)。この地には特有の植物、動物(オオカミやアカギツネ)が生息。紀元前4000年ごろから洞窟住居がつくられ、今でも残っている。